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レアメタル・非鉄金属にかかわる用語をご紹介しています。
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(参考文献 「実用 非鉄小事典」産業新聞社 編)
- 再生地金
- スクラップを再溶解することで製造した金属。
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- サボー
- 米国非鉄くず規格のステンレスくず(Stainless steel scrap)の通称。クロム16%以上、ニッケル7%以上、モリブデン0.5%以下、銅0.5%以下、リン0.045%以下、硫黄0.03%以下の純良なステンレスくず。
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- サーメット
- ニッケル、クロム、コバルトなどの高融点金属と、炭化物、酸化物、硼化物などの金属化合物を焼結してつくった超耐熱剤。ジェットエンジンやロケットエンジンに用いる。
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- 酸化
- 酸素と化合して酸化物になること。原子が電子を奪われること。
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- 産業廃棄物
- 一般廃棄物と同じ処理法では対応しにくいもので、製造工場や加工工場などで発生する。
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- シェルモールド
- 代表的な精密鋳造法。予熱した金属の原型にレジン(合成樹脂)を配合した珪砂をふりかけ、熱硬化させた上、鋳型を合わせて鋳造するもので、鋳肌、寸法精度ともにすぐれた製品が量産できる。
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- 地金
- 取引、使用に便利なように一定の型に鋳造したものが多いが、電気銅(カソード)のように電気精錬したままのものもある。特定の型に鋳造したものを鋳込み地金という。
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- ジグ
- 比重選鉱機の一種。
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- 軸受鋼
- ボールベアリング、ローラーベアリングなど軸受に用いる鋼の総称。高炭素クロム鋼とニッケル・クロム・モリブデン鋼がある。
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- 軸受メタル
- 軸受用の合金の総称。ホワイト・メタルがもっとも一般的。錫を添加したアルミニウム合金、ニッケルを添加した銅・鉛合金などもある。
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- 湿式製錬
- 溶解炉を用いた乾式製錬と異なり、溶媒抽出・電解採取による鉱石の処理方法。乾式工程での選鉱・溶錬部分の省略が可能でコストや環境負荷軽減の面で利点がある。銅ではSXEW法が主流だが、オウトクンプ社の塩化物を使ったハイドロカパー法など、省エネルギー面でさらに競争力がある技術も出てきている。ニッケルでは、精鉱を低温加圧酸化するアクティボックス法、加圧硫酸進出・水素還元のシェリット法、住友金属鉱山が開発したマット塩素浸出電解採取のMCLE法などがあるが、SXEW法を組み合わせた方法も採用されている。なお、金や亜鉛でも湿式が用いられている。
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- シートとプレート
- シートとプレートの差異は厚みにより、薄板をシート、厚板をプレートという。米国ではアルミニウムの板の場合、0.006~0.249インチのものをシート、0.25インチ以上のものをプレート、銅板および黄銅板の場合、0.187インチ以下のものをシート、0.188インチ以上のものをプレートと称している(米国アルミニウム協会その他の規定による)。
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- 柔鉛
- 粗鉛からアンチモン、ヒ素などを除去したもの。
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- 重金属
- 軽金属と明確な区分はないが、一般に比重5以上の金属をいい、大部分の金属がこれに入る。
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- 重力探鉱
- 物理探鉱の一種。重力偏差を測定して地質構造を探査する方法。
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- 焼結
- 加熱によって粉末の粒子または圧粉体の粒子を結合させること。
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- 触媒
- 化学反応の速度を速める金属表面の働き。金属それ自体は変化せず、反応速度を速める。オスワルド()が1902年、白金がアンモニアを酸化して硝酸を作り出す白金の触媒を明らかにし、硝酸工業生産を可能にした。現在ではパラジウム・銅合金、銅、ニッケル合金などの合金が広く使用されている。
また、排ガス規制をクリアするために一酸化炭素、炭化水素、窒素炭化物の3主成分を分解し二酸化炭素、水、窒素に変換させる三元触媒(アルミナ、酸化マグネシウム、二酸化ケイ素化合物にアルミナをコートし、表面に白金、ロジウム、パラジウムを分散させる)なども使用されている。 - ページ上部へ
- ショート・トン
- 貨物の重量単位。2,000ポンド。0.907メトリックトン。米国を中心に用いられ、米トン、小トンともいう。
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- 磁力選鉱
- 磁力選鉱機による選鉱。鉄鉱の選鉱に用いられている。
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- 新切れ
- 伸銅品、アルミニウム圧延品などの切断加工中に発生する純良な切れはし。
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- 新金属
- ゲルマニウム、高純度シリコン、タンタル、ニオブ、インジウム、テルル、ジルコニウム、ハフニウムなどの類。明確な区分も定義もないが、一般に第2次大戦後新たに開けてきた金属。
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- 新断
- 自動車や機械製品の製造工程などから発生する「工場発生スクラップ」の代表品種。鋼鈑を切断加工した際などに、後に残る端材を指す。
発生した形状のままのものが「新断バラ」、プレス(圧縮)加工を施したものが「新断プレス」となる。また、表面処理や酸化の有無により、品質の高いものが「新断バラ(プレス)A」、それより劣るものが「新断バラ(プレス)B」。
(社)日本鉄源協会の検収統一規格は、「3辺の総和が1,800㎜以下、最大辺が800㎜以下」。 - ページ上部へ
- 水素吸蔵合金
- 金属水素化物のうち、特異な性質をもつものの通称。一般に金属結合型水素化物を指すことが多く、水素との親和力の強い金属と、親和力の弱い金属との合金。この合金には多量の水素が貯蔵され、その水素は過熱または減圧によって放出され、冷却または加圧によって吸蔵される。その放出・吸蔵は可逆的で、その反応速度は速い。金属水素化物の中で、特に水素の吸蔵・放出の反応が速く、その可逆性の高い合金。水素貯蔵合金ともいう。携帯電話のニッケル水素二次電池などの材料。
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- ステンレス鋼
- クロムを中心にした特殊洋葉がねで、すぐれた耐食性と耐酸性を有する。含有成分の異なる各種のステンレス鋼があるが、13%クロム鋼と、クロム18%、ニッケル8%の18-8ステンレス鋼が代表的。
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- ストックパイル
- 物資の貯蔵を意味するが、狭義には米国の戦略物資の備蓄を指し、戦略備蓄および戦略備蓄物資のことえお称している。米国の戦略物資の備蓄は戦略・近況物資備蓄法(Strategic and Critical Materials Stock Piling Act)に基づき1946年から始められた。
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- 砂型
- 砂で作られた鋳型。乾燥型と生型がある。
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- 砂型鋳物
- 砂型を用いた鋳造品。造形自由度が高く、大型製品も比較的容易に鋳造できる。鋳型コストの安さもと特徴。
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- スーパーアロイ
- 高温強度、耐高温酸化性、高温クリープ抵抗などの高温特性が特にすぐれた剛毅の総称。剛毅の種類は多いが、主成分はニッケル、コバルト、あるいはクロム。
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- スーパーメタル
- 金属の結晶粒径を微細化することで強度、靭性、耐食性などを高めたもの。鉄系、アルミニ系が金属系材料開発研究センター(JRCM)で開発が進められている。温間制御圧延で製造し、代表格のアルミ-マグネ系は耐力、耐食性に優れ、アルミ-亜鉛-マグネ系は高い成形性を持つ。また、溶湯圧延と急速加熱焼鈍によるアルミ-マンガン-マグネ系合金は耐力と耐応力腐食割性に優れている。
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- スケール
- 計量機器。金属スクラップをトラックごと計量するハカリ台のこと。
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- スパイス
- 砒化ニッケル鉱石の溶鉱炉製錬の際に生じるニッケル、ヒ素、鉄分を含む鈹(かわ)。砒鈹ともいう。これを酸化焙焼して酸化ニッケルをつくる。
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- スパッタリングターゲット
- 蒸着法(スパッタリング法)による薄膜形成材料。次世代半導体用には銅やタンタル、コバルト、液晶表示装置(LCD)用にはITO(インジウムと錫の酸化物)などがある。
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- スポンジ・チタン
- スポンジ状の金属チタン。チタン・スポンジともいう。四塩化チタンをマグネシウムで還元し、真空精製法により製造するか、または四塩化チタンをナトリウムで還元し、浸出法により製造する。一般に金属チタンと呼ばれるのはスポンジチタン。
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- 精鉱
- 選鉱して品位を高めた鉱石。通常、品位は銅精鉱で20%前後、鉛精鉱で60%前後、亜鉛精鉱で50%前後。
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- 精銅
- 電気銅、火力精錬銅など精錬した銅の総称。カソード、ケーク、ビレット、インゴット、ワイヤバーなどあらゆる形状のものを指す。精錬銅ともいう。
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- 青銅
- 銅と錫の合金。ほかに亜鉛あるいは鉛を含むこともある。黄銅に次ぐ代表的な銅合金で、機器類、美術工芸品、日用品、貨幣、鐘、銅像などに広く用いられる。含有錫分と用途によって種類も多く、砲金(銅86~90%、錫8~12%、亜鉛少量)、鐘青銅(銅75~85%、錫15~25%)、鏡青銅(銅65~70%、錫30~35%)、貨幣青銅(銅95%前後、錫5%前後、亜鉛少量)、鉛を含む軸受青銅などがある。このほか、リン青銅、アルミニウム青銅、シルジン青銅、マンガン青銅などが特殊青銅と呼ばれている。
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- 製錬
- 鉱石その他の原料から溶剤を用いて含有金属を抽出すること。精錬と区別するために特に製の字を用いる。
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- 精錬
- 溶錬によって得た粗金属を、不純物を除去するためにさらに精製すること。
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- 析出
- 固容体から成分金属が表れること。または、気体、液体中から固体が分離すること。
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- セツルメント
- ⇒セツルメント・プライス
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- セツルメント・プライス
- 取決値。LME(ロンドン金属取引所)前場の現物売値のこと。LMEでは前場終了後、差金決済の基準価格としてオフィシャル・クロージング・プライス(取決値)を発表している。これがセツルメント・プライスである。厳密にいえば売買価格ではないが、実際には前場の現物の売値がそのままセツルメント・プライスに当てられている。各種取引の基準価格として利用されることが多い。
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- 選鉱
- 採掘した粗鉱を有用鉱物と不用の脈石とに分離し、鉱石品位を高めること。手選、浮遊選鉱、密度選鉱、磁力選鉱などがある。
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- 粗鉱
- 採掘されたままの鉱石。採掘された粗鉱は、このままでは不用の岩石が多くて製錬効率が悪く、運搬費用も高くつくので、通常山元で破砕→粉砕(磨鉱)→浮遊選鉱その他の選鉱を経た上で、初めて製錬される。粗鉱品位は、採掘の自然条件、金属の市場価格などによって左右されるので一概にはいえないが、銅鉱1~3%、鉛鉱2~6%、亜鉛鉱5~15程度のものが採掘されるのが普通。
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